日本はサイコーに起業しやすい環境にあります
なぜなら、起業の準備を始めた人の、
なんと95.5%が起業を成功させているからです。
起業を計画した(今後3年で起業しようと考えているが、
まだ具体的な行動はしていない)だけでも、
38.4%もの人が、起業を成功させています!
今回データとして引用させてもらったのは、
グローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM)と呼ばれる、
米・英大学ビジネススクールの起業研究者たちの、
プロジェクトチームが実施している調査の調査結果です。
データのもととなったサンプル数は、
2001〜2010年で1万9326人(日本)と、
よくある500〜1000人規模の調査とくらべたら、
信頼度の高いデータとなっています。
ではさっそく、
「日本の起業状況」
について、データをもとに解説してまいります!
起業を計画しただけで、約2.6人に1人が成功?!
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出典:2013年5月「日本の企業活動の特徴は何かーグローバル・アントレプレナーシップ・モニターに基づく分析ー」
日本政策金庫公庫総合研究所
まずは表中の項目の説明から。
- 起業計画者割合(a)とは、
「今後3年間に、1人または複数で、
自営業・個人事業をふくむ新しいビジネスをはじめることを見込んでいる」
人の、成人人口100人あたりの割合。
- 誕生期EA(b)とは、
誕生期の起業家の、成人人口100人あたりの割合。
以下4条件を満たす者を、誕生期の起業家と定義する。
①独立して、または勤務先のためにあたらしい事業を立ち上げようとしていること
②過去12ヶ月以内にそのための具体的な活動を行ったこと
③事業の少なくとも一部を所有する(予定である)こと
④3ヶ月以上にわたり、事業から報酬を受けとっていないこと出典:2013年5月「日本の企業活動の特徴は何かーグローバル・アントレプレナーシップ・モニターに基づく分析ー」
日本政策金庫公庫総合研究所
要は、「起業準備をしている人の100人あたりの割合」が、
誕生期EAです。
- 乳幼児期EA(c)とは、
すでに起業し、かつ下記4条件にあてはまっている起業家の、
成人人口100人あたりの割合。
①現在、自営業主、会社のオーナーや共同経営者として、
経営に関与していること
②事業の少なくとも一部を所有していること
③3か月以上にわたり、事業から報酬を受けていること
④ただし、3.5年以上にわたり、事業から報酬を受けていないこと出典:2013年5月「日本の企業活動の特徴は何かーグローバル・アントレプレナーシップ・モニターに基づく分析ー」
日本政策金庫公庫総合研究所
要は、「起業成功者の100人あたりの割合」が、乳幼児期EAです。
項目の定義があきらかになったところで、
さいしょに注目するのがコレ!
- 計画対起業比率(c/a):0.384
この数値は、
「乳幼児期EA(c)÷ 起業計画者割合(a)」
でもとめたもので、
つまりは、
「起業を計画した人のうち、起業成功した人の割合」
を示し、38.4%もあります!
これを人数に換算すると、
「起業を計画した人のうち、約2.6人に1人は起業成功しちゃってる」
ってことになります。
この比率は海外とくらべても、
高いほうの部類に入ることがわかります。
自分で調べておきながら、
「計画しただけで、4割も起業成功してるのか!」
と、正直おどろきました。
とはいえ、
「日本人はねばり強いから」
などと、強引に結論づけるつもりはありません。
「計画対起業比率」
が、各国の「起業のしやすさ」をあらわす数値だととらえれば、
「日本は起業しやすい環境にある」
と言えるのではないでしょうか?
起業準備者にしぼると、起業成功率は95.5%!
もう一度おなじ表を出します。
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出典:2013年5月「日本の企業活動の特徴は何かーグローバル・アントレプレナーシップ・モニターに基づく分析ー」
日本政策金庫公庫総合研究所
つづいて注目したいのがコレ。
- 起業移行比率(c/b):0.955
この数値は、
「乳幼児期EA(c)÷ 誕生期EA(b)」
でもとめたもので、
つまりは、
「起業の具体的な準備をはじめた人のうち、起業成功した人の割合」
を示し、95.5%です!
え、衝撃じゃないですか?( ゚д゚)
このパーセンテージの高さが何を意味するかというと、
「起業の準備をはじめた時点で、起業成功がほぼ確約されている」
ってことです!
この“起業移行比率”を、
「ライバルの少なさ」
を示す数値ととらえると、
「日本は起業ライバルが少ない」
と言えるでしょう。
他国の値を見ても、
- 起業移行比率が高い(ライバルが少ない)と、
計画対起業比率(起業成功率)が高い傾向にある
ことからも、
起業移行比率をライバルの少なさを示す指標として用いることは、
あながち間違いではないと考えられます。
さいごに、こちらに注目。
- 準備移行比率(b/a):0.402
この数値は、
「誕生期EA(b)÷ 起業計画者割合(a)」
でもとめたもので、
つまりは、
「起業を計画した人のうち、起業の準備をはじめた人の割合」
を示し、40.2%です。
起業の準備をはじめた人が、
95.5%起業を成功させているいっぽうで、
起業計画 → 実際に準備に移行する人は、
およそ2.5人に1人にとどまっているということです。
起業の準備さえはじめたら、あなたも起業家の仲間入り
起業の実態が、ここまでに示してきたデータどおりだとするならば、
日本では、
- 起業を計画して、
(「起業しよっかなぁ」レベルで) - 起業の具体的な準備をはじめる
(たとえばビジネス教材で学ぶ)
だけ で、起業成功できるってことです!
日本の起業成功者は100人に1.5人しかいませんが、
これは起業成功率が低いわけではなく、
ライバルが少ないからです。
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出典:2013年3月「起業活動に影響を与える要因の国際比較分析」
RIETI(独立行政法人経済産業研究所)
以上をまとめると、
- 日本は起業チャンスがゴロゴロ転がっていて、
- ライバルとの争いも少なく、
- とっても起業しやすい環境!
という話でした!
つまり・・・
100人に1人になるのはカンタンです!
ではでは(`・ω・´)ゞ
【参考文献】
- 2013年3月「起業活動に影響を与える要因の国際比較分析」
:RIETI(独立行政法人経済産業研究所) - 2013年5月「日本の企業活動の特徴は何か
ーグローバル・アントレプレナーシップ・モニターに基づく分析ー」
: 日本政策金庫公庫総合研究所
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